
脚本家・内館牧子さん死去 77歳 女性初の横綱審議委員、大相撲界に鋭い提言
人気脚本家で、女性として初めて大相撲の横綱審議委員会(横審)委員を務め、辛口のコメントで知られた内館牧子(うちだて・まきこ)さんが2025年12月17日、急性左心不全のため死去した。77歳だった。秋田市出身。
内館さんは1948年、秋田県秋田市生まれ。武蔵野美術大学を卒業後、三菱重工業でOLとして13年半勤務した後、40歳で脚本家デビュー。NHK大河ドラマ『毛利元就』(1997年)や連続テレビ小説『ひらり』(1992年)など、数多くのヒット作を手がけ、日常の人間模様を鋭く描いた作品で人気を博した。
近年は高齢者の生き方をテーマにした小説シリーズがベストセラーとなり、『終わった人』(2015年)、『すぐ死ぬんだから』(2018年)、『今度生まれたら』(2021年)、『老害の人』(2023年)など、定年後や老後のリアルな葛藤をユーモアと風刺を交えて描き、累計110万部を超えるヒットを記録した。
大相撲界では2000年から2010年まで横審委員を務め、女性初の委員として注目を集めた。朝青龍(現・朝青龍ドルゴルスレン)らの問題行動に対して「相撲道の精神を無視している」と厳しく批判する一方、アスリートとしての実力は高く評価するなど、公正で歯に衣着せぬ発言が相撲ファンに強い印象を残した。2008年には心臓弁膜症で倒れ手術を受けたが、復帰後も精力的に活動を続けた。
関係者からは「時代を映す鋭い視点と、ユーモアあふれる筆致で多くの人を勇気づけた」と惜しむ声が上がっている。葬儀は近親者のみで執り行われる予定。
内館さんの突然の訃報に、脚本界、文学界、相撲界から哀悼の意が寄せられている。ご冥福をお祈りします。










